着物好きな人、興味のある人、着たことのある人、特に気にしない人…様々な状況の方がいます。
ただ…今回の”kimono”のことは相当問題が大きいのです。
文字を使われたとか、商標化による独占…なんていうレベルに収まらなくなりそうです。
こんにちは 志方です@S_tomokastu
今回の記事は色々ごっちゃになっている”kimono”に関して
- “kimono”の名称の問題ってなに?
- 現在の状況って?
- 今後考えられることとは?
の点について解説していきます。
アメリカのお騒がせセレブである”キム・カーダシアン”さんの起こした一”kimono”ー問題。
自国の“文化”というものを考えていく機会になればいいなと思います。
目次
“kimono”の問題とはなんぞや?
2019年6月25日、アメリカのタレント:キム・カーダシアン・ウエストがこんな発表をした
Microsoftによる英語からの自動翻訳最後に、私が昨年開発してきたこのプロジェクトを皆さんと分かち合うことができます。 私は15年間このことについて情熱を注いだと思っています。 着物は、実際に働く女性のためのシャピロとソリューションに私の取り組みです。
自身が作成した補正下着の名前を
“kimono”というブランド名にすることを発表し、現在申請登録中とのこと。(本文中の着物=kimonoのことです。)
それに伴い、kimono.comやkimonoというロゴも作成したと…。
なんでkimono = 補正下着の名前!!?
kimonoと言えば、ご存知の通り日本の伝統的な衣装です。それが…なんで下着の名前になってしまうのか?
キムさん本人からはコメントなどはないが…名前がキム(kim)なのとかけてkimonoと名付けたのではないか?と言われています。
今回の問題点
はっきりした問題点がわかりづらくなっていますが、”kimono”を商標登録されて起こりえる問題とは…
- kimonoという単語が使えなくなる
- kimono = 下着 という認識が世界でなされてしまう
- 各国の文化によって形成された”文字”の奪い合い
という3点が考えられます。
kimonoという単語が使えなくなる
kimonoという言葉が商標登録されると、キム氏の許可なしに使うことは商標権の侵害にあたり、逮捕あるいは懲役や罰金の可能性があります。
この件に関して、キム氏はコメントを出しており
「ブランドが日本の伝統的な衣服に似ている商品や無礼にあたる商品をデザインしたり、発表することはない」
とし、本来の意味でのkimonoを使うことに制限はかけないとしています。
大事な点になるのですが、これはあくまで”キム氏”が言っていることであって会社を譲渡したり、社長の交代があればどうなるかわかりません。
やっぱりやめた!なんて言われた日には本来の着物に関する商品をだしても逮捕される!?かもしれません(あくまで憶測です。)
それにですね…
なんで一つの国が築き上げてきた文化を(今回の場合は着物)「使っていいわよ」と上から目線なのか?
あーたに許可される筋合いなんかないわ!
kimono = 下着 という認識が世界でなされてしまう
一般社団法人現立ち着物協会の代表理事は…なんともとんちんかんなことを言っています。
「今回の騒動で着物のイメージが低下することは無いと思いますので、心配はしていません」との見解を示した。
着物は、腹部にタオルを巻いたりして体のメリハリをなくす衣服なので、逆にメリハリを強調する「KIMONO」には違和感を覚えるとしつつ、「騒いで喜ぶのは、キム・カーダシアンさんでしょう」「海外からのお客様の対応をしていて、現場では、着物は『KIMONO』が世界語になっているからです」といたって冷静だ。
しかし、着物のイメージとかけ離れたブランドのため、「できたら、自主的にブランド名を変更して欲しいですね」
引用:J-CASTニュース
kimono = 着物。なのは日本人、あるいは日本に住んでいる人or日本に興味がある人ぐらいです。
この人間社会は70億人の人々によって構成されています。その全員がkimono = 着物と知っているでしょうか?
ありえません!
代表の小野さんが言われているのは“日本にきている外国人”のはなしです。海を越えた先の人々皆が知っているわけではありません。
キム氏の住んでいるアメリカでさえ…”kimono”という単語をしらない人は大勢いるでしょう。
騒いで喜ぶのはキム・カーダシアンさんでしょう。と冷静に?それはわかりきってます。
問題はその先です。kimonoは世界語ではありません。
現にキム氏のツイートのコメントに
「kimonoが早く届かないかしら~」
なんてコメントが付いています。↑の文のkimonoは“着物”ではなく、”補正下着”のkimonoのことです。
この状況が続くと…kimono = 下着ということが広がり
「この間着物きたんだ~♪」
「下着きてったの!?」
という会話になっていきます。
着付け講師のすなおさんという方がいらっしゃるのですが、その方が今回の件で動画をとっていらっしゃるのですが…
すなおさんに着付けを習っている外国人の方が、既に上記のようなやりとりがあったそうです…(そんな低次元な争いやってるとはおもわず…人間性の低さ、考えに唖然としました。)
↓すなおさんの動画です。
各国の文化によって形成された”文字”の奪い合い
今回の問題で色々考えていましたが…一番いやなのはきっと
文化の奪い合い
です。
今回の件でもし、、、kimonoがキム氏の補正下着のブランド名となれば
「あ、そういう感じで他国の文化や伝統を表す単語を商標登録してもいいんだな」
となっていく可能性があります。
そうなると何が起きるでしょうか?
「なに人の国の言葉、商標登録してんだよ!取り消せ!」
「うるさい!登録してないお前が悪いんだろ!商標はオレのものだから、勝手に使ったら覚悟しておけよ!」
きっと今まで以上にお互いの人々や地域、国同士で尊敬する気持ちがなくなってしまい、いがみ合いや殺伐とした世の中になってしまうのではないでしょうか?
…なんてこと、想像したくもありません。
ビジネスの世界なら商標登録することは、自分の会社を守るために必要なことです。
例え言葉とはいえ、文化を奪われた国はいい思いをしないでしょう。
解決のためにできること
今インターネットの署名活動が行われています。
少しでも、少しでも、大切な日本の文化を守っていきたい。
署名だけで構いません。どうか、、、お力添えをお願いいたします。
着物自体日本人も着る人が少なくなっています。
そう思って僕はこのサイトを立ち上げました。
このページを見てくれた男性が1人でも着物をきてみよう!と行動してもらえるように、今後もブログを通して伝えていきます。
代替案について
今までツイッターなどで見ていてもまともな代替案が出ていないことに疑問があります。
「shitagiは?」
「hundoshiとかいいんじゃないw」
「下着ならjubanはどーよ?」
…なんでそのまんま日本語をローマ字表記にしただけなんよ…( 一一)
冒頭でもお伝えしましたが、キム氏は”kim”にかけてkimonoにしたのでは?と言われています。
今は名前を変えるつもりはないと言っていますが、もし変えるのであれば代替案は容易した方がいいのではないか?と思いました。
ポイントは…
“kim”が入ること
ではないかと。
そこで考えたのが…
“kimini”
です。
日本語の”君に”をローマ字表記したものです。
そもそもですが、着物好きな方々は誰も今回のキム氏の作成した補正下着そのものを否定しているわけではありません。問題になっているのは名前だけです。
むしろ製品自体は多くの女性の悩みを解決できるすばらしいものなのでしょう。ツイッターのコメントをみていてもわかります。
だからこそ、名前を変更してほしいという思いがあるのです。
“kimini”は For you.の意味を込めてあります。
「体型の変化による悩みをもった”あなたに”」
「左右で体つきが違う”あなたに”」
「いつまでもいいスタイルを見せたい”あなたに”」
補正下着の目的ってなんでしょう?
自分では解決しづらい体の悩みを”補正”するためのものですよね。
キム氏が15年もの歳月をかけたのは、きっとご自身の体験もあり、資産家であり、ビジネスマンであり、1人の女性として、この体の悩みを解決できるのは自分しかいない!と思ったからではないかなと。(僕の勝手な考えです。)
制作された補正下着はきっと多くの方に愛される商品になる。
だからこそkimonoという日本の伝統文化を壊すような名前にしないでほしい。
終わりに
ながながとなってしまいました。
1人の着物好きとして、キム氏に思いが届き、名称変更につながることを願っております。
もし可能でしたら、ご署名宜しくお願い致します。
カジュアル着物推進家&和装家 志方 知勝